彼女たちは僕を見ていない
彼女たちは僕を見ていない。
目をつむり。
僕は彼女と唇を重ね合わせる。
舌と舌が絡み、唾液が絡み合う音がする。
彼女は僕を手で抱き寄せて唇を離す。
僕は目を開き、彼女に目を向ける。
彼女の瞳は僕の後ろを見ていた。
彼女は僕の視線に気づきくと、ハッとした顔をして僕と目を合わせる。
「どうだった?私とのキス?」
後ろを見ていた時とは違う優しそうな笑顔で僕を見る。
コロコロと表情が変わる彼女の事が僕は好きだった。
でも彼女の本当の視線は僕には向いていなかった。
僕と唇を合わせながら、彼女は僕ではない後ろに居る女の事を考えていたと思う。
「次は私とキスよ、夏樹」
後ろで僕たちのキスを見ていた女が立ち上がり僕の横に座る。
そして先程までの僕と接吻していた彼女の肩を強く押す。
邪魔と言わんばかりだ。
「夏樹、私の方がキス上手いから。私だけを感じて」
そう言って僕の足の上に座っていた彼女を押しのけて、代わりに僕の足の上に座る。
柔らかな太ももの感触がジーンズ越しに伝わる。
押しのけられた彼女は、先程まで女が座っていた椅子に戻る。
彼女の目線は僕ではなく、僕にまたがっている女に向けられている。
視線と視線が僕の頭上で衝突する。
彼女が椅子に座っても、僕を無視して彼女たちは目を合わせている。
僕に跨っている女が勝ち誇った顔をして僕と目を合わせて、頬に手を寄せる。
「夏樹、目を閉じて……」
そう言って彼女も瞳を閉じる。
僕も目を閉じて彼女とのキスに意識を集中させる。
ふわりと柔らかい感触が僕の唇に拡がる。
先程のキスとは違い優しいキスだ。
チュッと一回だけ唇と唇を合わせて離す。
それを何回も繰り返す。
まるでキツツキのようについばむ様に何度も何度も唇を合わせては離す。
合わせては離す。
僕が我慢できずに女の体を抱き寄せて強引に唇を貪る。
「チョット、夏樹ってば……」
嬉しそうに声をあげて彼女も僕の呼びかけに答えて激しくキスをする。
口内に舌を入れて、舌同士を絡ませる。
時には歯茎を優しく舌でなぞる。
唾液と唾液が唇から溢れて頬を伝う。
キスを堪能して唇を離して目を開くと、女の瞳は僕ではなく、後ろの彼女を捉えていた。
その表情はキスを楽しむのではなく、相手に自分の存在を誇示するかのようだ。
「どうだった、夏樹?私とのキスは?」
彼女の瞳が今度は僕を捉える。
僕は彼女の質問に口ごもる。
「夏樹、決まってるよね?私だよね?」
後ろの彼女が、僕の背中に胸を押し付けて抱き着いてくる。
肩に顔をのせて僕の耳に優しくささやく。
「私……、だよね」
吐息が耳にかかるくすぐったさよりも彼女の言葉の冷たさに体を固くする。
「どうなの?夏樹?」
僕の上に座っている女が僕の手を取り、自分の胸を触らせる。
あまりの柔らかさにゴクリと生唾を飲んでしまう。
「アンタ、何してんの?」
彼女が冷たい言葉を女に向ける。
「胸触って貰っているのよ、文句ある?」
女も冷たい言葉を返す。
二人の視線は僕を向いていない。
それでも僕はこの美女二人に囲まれて、勃起している。
二人の美女に挟まれ、体を触られ興奮しているのだ。
彼女たちが僕を見ていなくても……。
カーディガン越しの乳房を握る。
指がニットの布越しに乳肉に沈んでいく。
ニット越しに見ていた大きさより、触ってみると想像以上の大きさにまた唾を飲み込む。
「ふふ、大きいでしょ?」
そういって女は僕の頬を撫でる。
くすぐったさから、首を女の指が描いた半円と同じ曲線を描くように首を動かす。
「夏樹、私の方が良いから。ほら触って」
背中越しから彼女の声が聞こえる。
彼女は立ち上がって僕の前に膝を付けると、僕に胸を揉まれていた女の肩を強く押す。
「どいて、あんたの貧乳じゃ夏樹は満足しないから」
二人の無言の視線がぶつかる。
言われた女は、フンと鼻で笑い僕の左ひざの上にまたがるようにして位置をずらす。
ほら、どうぞと言わんばかりのように。
彼女はそれを見て、僕の右ひざの上に座る。
そして、僕の右手を持って自分の胸に持っていく。
「触って」
そう言って僕の右手を彼女の掌が包む。
彼女の乳房を包み込む様に触る。
セーターの布地からでも彼女の鼓動を感じる。
シルエットから大きさは分かっていたが、左手で触っている乳房に勝るとも劣らない大きさだ。
股間に血液が集まって硬くなる。
ジーンズの中で苦しそうにしているのが自分でも分かる。
彼女の乳を堪能するために胸を揉みしだく。
「んッ」
彼女は小さく声を漏らす。
彼女が声を漏らすと胸の鼓動が少し早くなった気がする。
「ねぇ、夏樹?どっちの胸が良いの?」
彼女が僕に聞いてくる。
その言葉を聞いて女は彼女に聞こえるように言う。
「私の方が良いに決まってるわよね」
僕の耳元で囁く形で言っているつもりなのだろうが、確実に彼女に聞こえていた。
彼女はその言葉を聞いて、女を睨む。
彼女の視線に気づき、女も彼女を睨み返す。
「そんな訳ないでしょう。私の方が良いでしょ?」
言葉は僕に向かって聞いているのだが、目は僕を見ていない。
僕の両手から感じれる二人の鼓動がさっきより早くなっていく。
「夏樹?どうなの?」
僕に問いかけるが彼女たちの瞳は僕を捉えていない。
目の前の女を捉えている。
「そういえばキスの回答も聞いてないわね?」
彼女が言う。
「そういえばそうだったわね」
女も答える。
「「ねぇ夏樹どうなの?」」
そ、それは……。
僕が答えようとすると彼女達は僕の唇を優しく人差し指で押さえる。
二つの指で僕の口をチャックするようになぞる。
「いいわよ、無理に答えなくても。夏樹は優しいから。嘘つかさせるわけにはいかないわ」
「そうよ、夏樹は優しすぎるのよ。優しいから嘘をついちゃうのよね。だから……」
「「だから、貴女が負けを認めなさい」」
僕の両ひざに乗った二人の美女がステレオサウンドのように同じ言葉を発した。
またさらに彼女達の胸の鼓動が早くなった。
ドクン、ドクンと。
僕の手の上に置いていた手を目の前の女の頬に這わせる。
「認めるのは貴方でしょう?玲?」
「なにいってんの?ひなた?アンタの方が下手くそでしょ?」
そう言って互いの人差し指で相手の唇に触れる。
「こんな唇で夏樹が満足するわけないでしょう?」
「唇じゃないのよ?テクニックと愛情が大事なの。分かる?」
人差し指を離して相手の肩を抱き寄せる。
「夏樹、見ててどっちのキスが上手いか」
「こんな奴より私の方が上手いから。安心してね」
二人の眼は僕を見ていた時とは真逆で獲物を狙っている目だ。
僕を見ていた?
彼女達は僕を見ていなかった。
最初から互いしか見ていなかった。
そう、彼女たちは僕を見ていない。
昔Pixivi上に挙げた修羅場3Pものです。
いくつか修正と文言の追加を行っています、
そろそろSSも上げていくつもりです。
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それでは、またお会いしましょう。
目をつむり。
僕は彼女と唇を重ね合わせる。
舌と舌が絡み、唾液が絡み合う音がする。
彼女は僕を手で抱き寄せて唇を離す。
僕は目を開き、彼女に目を向ける。
彼女の瞳は僕の後ろを見ていた。
彼女は僕の視線に気づきくと、ハッとした顔をして僕と目を合わせる。
「どうだった?私とのキス?」
後ろを見ていた時とは違う優しそうな笑顔で僕を見る。
コロコロと表情が変わる彼女の事が僕は好きだった。
でも彼女の本当の視線は僕には向いていなかった。
僕と唇を合わせながら、彼女は僕ではない後ろに居る女の事を考えていたと思う。
「次は私とキスよ、夏樹」
後ろで僕たちのキスを見ていた女が立ち上がり僕の横に座る。
そして先程までの僕と接吻していた彼女の肩を強く押す。
邪魔と言わんばかりだ。
「夏樹、私の方がキス上手いから。私だけを感じて」
そう言って僕の足の上に座っていた彼女を押しのけて、代わりに僕の足の上に座る。
柔らかな太ももの感触がジーンズ越しに伝わる。
押しのけられた彼女は、先程まで女が座っていた椅子に戻る。
彼女の目線は僕ではなく、僕にまたがっている女に向けられている。
視線と視線が僕の頭上で衝突する。
彼女が椅子に座っても、僕を無視して彼女たちは目を合わせている。
僕に跨っている女が勝ち誇った顔をして僕と目を合わせて、頬に手を寄せる。
「夏樹、目を閉じて……」
そう言って彼女も瞳を閉じる。
僕も目を閉じて彼女とのキスに意識を集中させる。
ふわりと柔らかい感触が僕の唇に拡がる。
先程のキスとは違い優しいキスだ。
チュッと一回だけ唇と唇を合わせて離す。
それを何回も繰り返す。
まるでキツツキのようについばむ様に何度も何度も唇を合わせては離す。
合わせては離す。
僕が我慢できずに女の体を抱き寄せて強引に唇を貪る。
「チョット、夏樹ってば……」
嬉しそうに声をあげて彼女も僕の呼びかけに答えて激しくキスをする。
口内に舌を入れて、舌同士を絡ませる。
時には歯茎を優しく舌でなぞる。
唾液と唾液が唇から溢れて頬を伝う。
キスを堪能して唇を離して目を開くと、女の瞳は僕ではなく、後ろの彼女を捉えていた。
その表情はキスを楽しむのではなく、相手に自分の存在を誇示するかのようだ。
「どうだった、夏樹?私とのキスは?」
彼女の瞳が今度は僕を捉える。
僕は彼女の質問に口ごもる。
「夏樹、決まってるよね?私だよね?」
後ろの彼女が、僕の背中に胸を押し付けて抱き着いてくる。
肩に顔をのせて僕の耳に優しくささやく。
「私……、だよね」
吐息が耳にかかるくすぐったさよりも彼女の言葉の冷たさに体を固くする。
「どうなの?夏樹?」
僕の上に座っている女が僕の手を取り、自分の胸を触らせる。
あまりの柔らかさにゴクリと生唾を飲んでしまう。
「アンタ、何してんの?」
彼女が冷たい言葉を女に向ける。
「胸触って貰っているのよ、文句ある?」
女も冷たい言葉を返す。
二人の視線は僕を向いていない。
それでも僕はこの美女二人に囲まれて、勃起している。
二人の美女に挟まれ、体を触られ興奮しているのだ。
彼女たちが僕を見ていなくても……。
カーディガン越しの乳房を握る。
指がニットの布越しに乳肉に沈んでいく。
ニット越しに見ていた大きさより、触ってみると想像以上の大きさにまた唾を飲み込む。
「ふふ、大きいでしょ?」
そういって女は僕の頬を撫でる。
くすぐったさから、首を女の指が描いた半円と同じ曲線を描くように首を動かす。
「夏樹、私の方が良いから。ほら触って」
背中越しから彼女の声が聞こえる。
彼女は立ち上がって僕の前に膝を付けると、僕に胸を揉まれていた女の肩を強く押す。
「どいて、あんたの貧乳じゃ夏樹は満足しないから」
二人の無言の視線がぶつかる。
言われた女は、フンと鼻で笑い僕の左ひざの上にまたがるようにして位置をずらす。
ほら、どうぞと言わんばかりのように。
彼女はそれを見て、僕の右ひざの上に座る。
そして、僕の右手を持って自分の胸に持っていく。
「触って」
そう言って僕の右手を彼女の掌が包む。
彼女の乳房を包み込む様に触る。
セーターの布地からでも彼女の鼓動を感じる。
シルエットから大きさは分かっていたが、左手で触っている乳房に勝るとも劣らない大きさだ。
股間に血液が集まって硬くなる。
ジーンズの中で苦しそうにしているのが自分でも分かる。
彼女の乳を堪能するために胸を揉みしだく。
「んッ」
彼女は小さく声を漏らす。
彼女が声を漏らすと胸の鼓動が少し早くなった気がする。
「ねぇ、夏樹?どっちの胸が良いの?」
彼女が僕に聞いてくる。
その言葉を聞いて女は彼女に聞こえるように言う。
「私の方が良いに決まってるわよね」
僕の耳元で囁く形で言っているつもりなのだろうが、確実に彼女に聞こえていた。
彼女はその言葉を聞いて、女を睨む。
彼女の視線に気づき、女も彼女を睨み返す。
「そんな訳ないでしょう。私の方が良いでしょ?」
言葉は僕に向かって聞いているのだが、目は僕を見ていない。
僕の両手から感じれる二人の鼓動がさっきより早くなっていく。
「夏樹?どうなの?」
僕に問いかけるが彼女たちの瞳は僕を捉えていない。
目の前の女を捉えている。
「そういえばキスの回答も聞いてないわね?」
彼女が言う。
「そういえばそうだったわね」
女も答える。
「「ねぇ夏樹どうなの?」」
そ、それは……。
僕が答えようとすると彼女達は僕の唇を優しく人差し指で押さえる。
二つの指で僕の口をチャックするようになぞる。
「いいわよ、無理に答えなくても。夏樹は優しいから。嘘つかさせるわけにはいかないわ」
「そうよ、夏樹は優しすぎるのよ。優しいから嘘をついちゃうのよね。だから……」
「「だから、貴女が負けを認めなさい」」
僕の両ひざに乗った二人の美女がステレオサウンドのように同じ言葉を発した。
またさらに彼女達の胸の鼓動が早くなった。
ドクン、ドクンと。
僕の手の上に置いていた手を目の前の女の頬に這わせる。
「認めるのは貴方でしょう?玲?」
「なにいってんの?ひなた?アンタの方が下手くそでしょ?」
そう言って互いの人差し指で相手の唇に触れる。
「こんな唇で夏樹が満足するわけないでしょう?」
「唇じゃないのよ?テクニックと愛情が大事なの。分かる?」
人差し指を離して相手の肩を抱き寄せる。
「夏樹、見ててどっちのキスが上手いか」
「こんな奴より私の方が上手いから。安心してね」
二人の眼は僕を見ていた時とは真逆で獲物を狙っている目だ。
僕を見ていた?
彼女達は僕を見ていなかった。
最初から互いしか見ていなかった。
そう、彼女たちは僕を見ていない。
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